男女問わずの話になると思うが、結婚直後は太る人が多い傾向がある様だ。
これは一般的にもよく聞こえてくる話であるし、周囲の知人を見てもその様な人は少なくない様に見える。そして、私自身もその中の1人だったという事もあり、これは信憑性の高い話だと思える。
そんな訳でなぜ結婚すると太る人が多く居るのかという事を検証してみたいと思う。
[異性の目を気にしなくなる]
未婚者で結婚願望があり、異性との交際を求めている立場であれば、男女問わず異性の目を気にせずにはいられないという事は自然な事であろう。また、あの人の様になりたいという目標としたい同性も居るのではないだろうか。
だが、結婚したとたんにこの意識がなくなる男女は少なくないのではないだろうか。結婚直後だと特にそうなりがちである。
異性に自分の良い姿をアピールするという事は恐らくは子孫を残していくための動物的本能なのであろう。
これを現代に置き換えて考えると、伴侶を得た男女は子孫を残す目的を達成したことになる。よって良い姿をアピールする必要性がなくなったがために、締まった体型を維持する意識が消えるのだと考えると、説明がつくのではないだろうか。
[ストレスによる変化]
ストレスによって身体のバランスが崩れてしまったがために、体内のカロリーを正常に燃焼がする機能が働かずに、その結果として太ってしまうという話がある。
結婚するという事はおめでたい事で、なぜここでストレスの話が出てくるのかというところだが、ストレスはネガティブな出来事だけではなくポジティブな変化にも働いてしまう事がある。
結婚するとそれまでの生活スタイルや取り巻く環境がガラリと変化する事になり、それが幸せを感じる変化であったとしても、知らず知らずにストレスを溜め込む事となり、身体にも影響が出てくる場合がある。
人間にはホメオスタシスという機能が備わっており、変化に対してはそれを防御して元に戻そうとする力が働くのである。これは自己防御のシステムが機能したという事になるのだが、結果的には身体のバランスを崩してしまうという事にもなり得るので注意が必要である。
[食生活の変化]
これは私自身が経験した話である。
結婚前は一人暮らしをしていたというケースは多くあると思われるが、生活のなかで最も変化が大きいものは食生活なのではないだろうか。
一人暮らしであれば、その日の食事をどうするかは自由に決めることができる。忙しい時は1日2食で済ます、あるいは軽食で済ますなど臨機応変に対応していたわけであるが、結婚をするとなかなかその様なわけにはいかない。それは配偶者と生活スタイルを合わせる必要が出てくるからだ。
私の場合だが妻が仕事先の弁当も含め、1日3食をしっかりと準備してくれる人であったために、どんなに忙しい状況であっても食事を欠かすことはなかった。残業で帰りが深夜になったとしてもしっかりと食事は頂いていた。
また、これはどこの家庭でも共通する事と思われるが、結婚したばかりの頃は料理を作る側の妻(限定してはいけないが)は、頑張り過ぎてついつい多めの量で食事を準備してしまう傾向があるのではないだろうか。
そして、作ってもらった側としても残すのは申し訳ないとの思いで提供されたものはすべて平らげてしまうという構図で、結果的に太ってしまうという事になるのである。
[女性が結婚後に太る理由は]
女性が結婚後に太ってしまう要因としては、やはり出産絡みの影響が大きいのではないだろうか。
妊娠中はお腹の中の子のためにしっかりと栄養を摂らなければならないし、出産直後は目を離すことなく子どもの面倒を見なくてはいけない。この期間中は運動もままならず、その反面、食べる量が増えてしまう傾向が強いのではないだろうか。おまけに子どもが残した食べ物をもったいないとつい食べてしまうなんて事も多々ありがちだ。
[幸せ太りもほどほどに]
その様なわけで、結婚後に短期間で5キロを越えるくらい太ってしまった私は、日常のちょっとした動作であっても自分の体の重さを身に滲みて体感する事となり、その危機感から、懸命な食事制限と運動を取り入れた事により、元の体型を取り戻したのだが、その時間は1年程を擁することとなった。
結婚直後の幸福感はその時にしか味わえない貴重な期間である事には間違いないが、体調管理については冷静さを失うことなく、その後の健康を損ねることがないように充分に注意を払う必要があるだろう。
s_hirama1著